金ちゃんのレコ発日記〜神戸STEINWAY編

レコーディング日記。怒濤の神戸編です。はじまりはじまりぃ〜★


 ピアノメインの曲は神戸で録りました。
 なぜ神戸?っつーと、ここに素晴らしいSTEINWAYを所有(しかも何台も)しているこれまた素晴らしい調律師のバンダ耕治さんのお店(日本ピアノサービス(株))があるからです。

 OLD STEINWAY専門で、今回はハンブルグD274の1960年モノ2台とニューヨークD274の1925年モノを弾きました。
 ハンブルグのは、いかにもハンブルグらしい深みのある落ち着いた音、ニューヨークのは張りのあるキラキラした音。で、特にニューヨーク製はナント、元々N.Y.STEINWAY本社が貸し出し用に持っているCDナンバーが付いた特別な楽器(ちなみにCD135・・同じCDナンバーの7?は、かのホロヴィッツの愛用品だったとか)つまり、著名なピアニストがこれまたすんごいホールで演奏するための楽器なんですね。本来私ゴトキが弾くには「このバチあたりっ!」って言われそうですが、良いモノは良い!で行ってきました。

 今回は2回行きました。一回目はエンジニアの恒ちゃんと飛行機で・・・2回目はもう1人のピアノの藤岡睦子ちゃんと恒ちゃんと車で・・・・・
 一回目は機材を先に送っていたので飛行機で前乗りでした。で、到着後、いきなり前祝いってか宴会モード突入!l実はこれが今回のレコ初日だったんですね。
 ホテルの近くの居酒屋でゴハン食べて飲んだくって・・んで、ここが閉店時間になったとたんにコレデモカってくらいせっついて、ホトンド追い出された感じになり、トーゼン物足りない(飲み足りない)のでワイン買って部屋で更に飲む・・・・

 次の日は半分二日酔い状態で現地へ向かい、エンジニアの恒ちゃんはセッティングしながら、私は楽器に慣れるためにピアノを弾く。(ここのピアノは以前にお伺いして弾いた事はあったけど、本気モードでまともに弾いた事はなかった)しか〜し!弾きなれているヤマハやホールで弾く新しいスタインウエイとはかなりタッチ感が違い、いきなり真っ青モード!かなりナーバスになってました。
 ちょっと弾いてはすぐ外に出てタバコ吸いまくり、自分でもものすごくピリピリしてるのが分かるんですね。これじゃいかんと思いつつ・・

 と、とにかく、フツーのピアノでは気づかないであろう演奏上のボロが出まくる。すんごく些細な部分が浮き出るんですね。(ま、私が普段使っている某国産のちっこいグランドがカ○ーラとしたら、ここのピアノはフェ○ーリみたいなモンだし・・・いきなり思ったように弾けるわけもないか)
 でも、少し落ち着いたら、素晴らしい音、表現力、鳴り・・至福の時でした。

 このバンダさんのお店の、今回使用したピアノは元々レンタル用で、今回録音したスペースはホントはこのピアノたちに慣れるための練習室なんですね。だから、工房で塗装のコンプレッサー作業などがあると音が入り込むため、工房の方とも和気あいあいと打ち合わせて、「んじゃ今(作業中)のうちに食事してきます〜」みたいな感じ・・良い方ばかりでホント良かったです。
 初回に行った時と、二回目に行った時とスタジオに設置されているピアノが違い、(1回目はCD135とハンブルグのD274.2回目はハンブルグが違う楽器だったんですね)新たに別のSTEINWAYが入っていて、初回に弾いたハンブルグはいかにもって感じの壮大っつーか荘厳って感じの音。
 2回目のは憂いを帯びたようなやわらかい音。でもフォルテだとよい意味で豹変するみたいな楽器でした。(ちなみにショウルームにあったニューヨーク1910年製のD274も素晴らしかった。ホントはこれも使いたかった〜・・・欲張りすぎか)

 前回のヤマハでのレコの時に来てくれたヴォーカルの平山照理ちゃんとの曲、前回はあまり出来がよくなかったため、2回目の神戸に来てくれて、彼女は毎日お店のSTEINWAYB-211に接しているにもかかわらず、スゴイ!の連発でした。
 バンダさんの、まず、ピアノ技術者としての腕がすごいのが前提で成り立っているこのお店、他の技術者の方もすごい腕。しかも80年も90年も前のピアノがごろごろある状況。決してお飾りアンティーク的なものではなく、現代のピアノ音楽のための楽器達。納入されたばかりではキズだらけだったり鍵盤がはげてるかも知れない古いピアノ。でも、修復前は悲惨でも、根本がしっかりしてないとここまで音は豊かに鳴りません。

 聞きました。「いったいこんなスゴいピアノどこで見つけるんですか・・・・」
 バンダさん答えました「アメリカは探せば結構残っとるんです。アメリカはよその国へ行って戦争しよるから」
 あ、な〜るほど、と、思いつつ、でも、ネットワーク、情報、すんごい技術者だから関係者にもすごく信用されている。だから成せるワザなんだなと思いました。 

(写真をクリックすると拡大画像が別窓で開きます)

今回使用したレコーダー。世の中便利になりました。私でも買える値段のこのレコーダー。しか〜し、PA知識がないと使いこなすのはムリ!みたいな機材です むっちゃんと恒ちゃん。 ホントに譜面にこんな事書くんですよ。あたしゃ・・・ こんなふうに並んでます。

バンダさんちのピアノは横に誇らしげにネーム入ってます

2台ものの録音の図。他の曲は私が両方とも弾いて音をかぶせましたが、ワルツだけはクリックでやると、どーしてもノリが出ず、むっちゃんに来てもらいました。

写真左の後ろの写真は震災時に壊れてしまったピアノ達の写真。でも、ほとんど修復したそうです

D-274のマイクセッティング中。 ゴーカな譜面台。これ、意味がありまして、穴がいっぱい開いてる譜面台って実は前に音がよく抜けるんですね。 1925年製のCD135譜面台の開け方がニューショーク製は違うのだ。.写真はありませんが、ピアノの裏を見ると、貸し出し用なので移動が多い事がわかるキズがたくさんあります。このピアノがアメリカで現役だったころは、どんなホールでどんな演奏家がこのピアノを弾いたんでしょうか ピアノの前でお気取りポーズ。絵にならん・・・・

STEINWAYのフルコンサートは新品1700万円。今回使用の楽器は古いからって安いわけではありません。特にCDナンバーの楽器は、幸運にも売り楽器があったとして、もし、売り手が「ン千万円」って言ったらその値段を出さないと絶対に手に入らないシロモノ・・・・
こんなゴーカなピアノを3台も使うなんて・・・我ながら幸せモンってかバチアタリってか・・・(笑)
むっちゃんお気取りの図 リハーサル時の表情。私の仏頂面に対して余裕の表情のむっちゃん。